夏休み・春休みの定期は買うか?どれが得?休み明けに継続購入できる? | 定期券のFAQ

夏休み・春休みの定期は買うか?どれが得?休み明けに継続購入できる?

夏休みは通学定期を買わず、休み明けに買う方法が、大学生や高校生、中学生のいずれでも支払合計額が一番得になります。

春休み中は、大学生は定期を買わないほうが得で、高校生や中学生はそのまま継続していたほうが得です。

夏休み明けに定期を購入する時は、多くの鉄道会社が、有効期限が切れて2ヶ月以内なら継続定期扱いで定期券を発行してくれます。新学期に通学定期を新規に買うときのようなわずらわしさはありません。

春休み明けに定期を購入する時は、たとえ古い定期が手元にあっても新年度に入っているため、鉄道会社によっては通学証明書が必要です。各社の取り扱いを確認してください。

はじめに

以下では具体的に、中学・高校・大学のそれぞれについて夏休み、春休みをはさむ定期の買い方の違いによる損得と、夏休み、春休み中に学校に通う場合の注意点を説明します。

夏休み、春休み明けにスムーズに定期を継続できるかどうか、鉄道会社別の取り扱い状況をまとめています。よろしければご一読ください。

定期券運賃の原則

原則として、三か月定期は一か月定期よりも割引が効き、六か月定期は三か月定期よりも割引が効くわけですが、鉄道会社によらず月数の割引率が決まっています。

これを使うと、長期連休中の定期券をどう買うか比較できます。

三か月定期は、一か月定期の3倍から少々割り引かれます。具体的には

三か月定期=一か月定期×3 ×0.95

つまり5%割引です。

六か月定期は、一か月定期の6倍から割り引かれます。具体的には

六か月定期=一か月定期×6 ×0.9

つまり一割引きです。

どこの大手鉄道会社でも同じですし、通勤、通学のどちらでも変わりません。(一部、都会の区間では例外があります)

大学生の得な買い方

一般的な、8月頭から9月末まで、あるいは2月頭から3月末まで約二か月の長い休みがあるとします。

一か月定期の定期代を1とした場合の、休み期間の定期を買う・買わない場合の定期券パターンごとに、9か月間の支払い総額を試算します。

夏休み:7 8 9 10 11 12 1 2 3 総額
春休み:1 2 3 4 5 6 7 8 9 総額
六か月(5.4) 三か月(2.85) 8.25
三か月(2.85) 六か月(5.4)
三か月(2.85) 三か月(2.85) 三か月(2.85) 8.55
一か月(1)     三か月(2.85) 三か月(2.85) 6.7
一か月(1)     六か月定期(5.4) 6.4

長い休みの前は一か月定期、休み中はお休みして新学期から六か月定期を購入する方法が、もっとも定期代が安くなります。

すでに長期連休にかかる定期を買ってしまった方も、払い戻しすれば特になるケースがあります。

長期休暇中に何日も学校に行く場合

休暇中に大学へ行く日数が多いと、定期がない期間に切符を買って乗るよりも、初めから三か月定期を買った方が安くなります。

例として、以下のJR東日本(電車特定区間)の場合、一か月定期代を切符往復運賃で換算した日数は約8日、三か月定期代を切符往復運賃で換算した日数は約23日です。

8-9月の休暇中に15日(=23-8)以上切符で乗車すると、逆に損になります。

首都圏鉄道会社

鉄道会社 定期代に相当する
切符での乗車日数
(一か月定期)
定期代に相当する
切符での乗車日数
(三か月定期)
JR東日本
(電車特定区間)
8.2日 22.8日
東京メトロ 9.6日 26.3日
都営地下鉄 10.0日 27.7日
東武鉄道 5.1日 13.4日
西武鉄道 5.4日 14.6日
京王電鉄 7.0日 18.6日
小田急電鉄 6.5日 17.6日
東急電鉄 8.0日 22.5日
京浜急行電鉄 5.6日 15.0日
相鉄 7.5日 20.5日
京成電鉄 5.5日 14.9日

中京圏鉄道会社

鉄道会社 定期代に相当する
切符での乗車日数
(一か月定期)
定期代に相当する
切符での乗車日数
(三か月定期)
JR東海 8.3日 23.0日
名古屋市営地下鉄 11.0日 31.2日
名鉄 4.7日 12.1日

関西圏鉄道会社

鉄道会社 定期代に相当する
切符での乗車日数
(一か月定期)
定期代に相当する
切符での乗車日数
(三か月定期)
JR西日本
(電車特定区間)
8.3日 22.9日
大阪メトロ 9.0日 24.6日
京都市営地下鉄 15.4日 43.4日
阪急電車 6.5日 17.9日
京阪電車 6.0日 16.9日
阪神電車 7.9日 21.4日
南海電車 5.2日 13.9日
近鉄電車 4.3日 11.3日

高校生、中学生の得な買い方

一般的な、7月下旬から8月末まで約40日間の夏休みがあるとします。(春休みの考え方は後述)

一か月定期の定期代を1とした場合の、夏休み期間の定期を買う・買わない場合の定期券パターンごとに、7月から年度末の3月までの支払い総額を試算します。

7月 8 9 10月 11 12 1月 2 3 総額
三か月(2.85) 六か月(5.4) 8.25
六か月(5.4) 三か月(2.85)
一か月(1)   一か月(1) 六か月(5.4) 7.4

7月分は一か月定期、8月はお休みして9月分も一か月定期、10月から六か月定期を購入する方法が、もっとも定期代が安くなります。

すでに夏休みにかかる定期を買ってしまった方も、払い戻しすれば特になるケースがあります。

春休みの場合

中学、高校生の春休みは短いです。10日から15日の間が大半だと思われます。

ですので、春休み期間を有効期間に含む定期は、そのまま持っていたほうが得です。なぜなら、多くの鉄道会社では通学定期券の割引率が高く、ひと月に一週間も使えば元が取れるためです。

春休み期間は、元が取れた定期券を維持するほうが賢いです。

夏休み中に何日も学校に行く場合

夏休み中に高校へ行く日数が多いと、定期がない期間に切符を買って乗るよりも、初めから三か月定期を買った方が安くなります。

例として、以下のJR東日本(電車特定区間)の場合、一か月定期代を切符往復運賃で換算した日数は約8日、三か月定期代を切符往復運賃で換算した日数は約23日です。

仮に7月と9月の両方を一か月定期にすると約16日分の往復運賃で済みます。

もし8月の休暇中に7日(=23-16)以上切符で乗車すると、逆に損になります。

鉄道各社の切符往復運賃に換算日数は、上記の大学生の説明項をご確認ください。

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