定期券の期間変更はどうやる? | 定期券のFAQ

定期券の期間変更はどうやる?

よくある質問

定期を使い始めてから有効期間を延ばしたいとき、縮めたいときに、期間変更はどうすればよいのでしょうか。

実は、定期券には利用者の希望による期間変更の仕組みがありません。期間内に払い戻して新しく買うか、有効期限が近づいてから継続するかの二択です。

世の中には使用期間内にプランを変更できるサービスはたくさんありますが、定期乗車券のサービスはそこまでカバーしていないのです。

ただし、鉄道会社の路線トラブルの時に、期間を延ばす方法があります。普通に期間変更を行う際の通常手続きとあわせて説明します。

期間変更のしくみ

冒頭に述べた通り、一か月定期を三か月定期に、六か月定期に変更したり、六か月定期を三か月定期、一か月定期に変更する仕組みがありません。

延ばすときはどうするかというと、

  • 有効期間が開始して七日以内に払い戻し、新しく買いなおす
  • 有効期間の途中で払い戻し、新しく買いなおす

縮めるときはどうするかというと、

  • 有効期間の途中で払い戻す、必要なら短い有効期間の定期を買いなおす

得をするのか損をするのか見ていきます。

損得計算は、鉄道会社が標準で採用している三か月定期が一か月定期の5%割引、六か月定期が一か月定期の10%割引、の期間割引率を使って計算しました。

延ばす場合

切符運賃が150円の例で説明します。往復運賃が300円、一か月30日の総額切符運賃は9,000円です。

一か月定期の、切符運賃から割引率を40%と仮定すると、定期代は9,000円の40%引きで5,400円です(9,000×(1-0.4)=5,400)。

一か月定期→三か月定期

まず、一か月定期を使い始めて7日以内に払い戻し、三か月定期に変更する場合です。

月数123456
一か月定期5,400
一か月定期
7日以内に払い戻し
▲5,400
使用済の日割り運賃を負担7×150×2
=2,100
三ヵ月定期を購入5,400×3×0.95
=15,390
合計17,490
月数123456
一か月定期を買い続ける場合5,4005,4005,400
合計16,200

払い戻して買いなおすと、支払合計は17,490円、仮に一か月定期を毎月継続して三か月使うと、支払合計は16,200円です。

払い戻しした方が損をしてしまいます。

有効期間開始から7日以内の払い戻しの特例は、以下の記事で詳しく説明しています。

三か月定期→六か月定期

三か月定期を使い始めて7日以内に払い戻し、あるいは一か月未満で払い戻し、六か月定期に変更する場合です。

月数123456
三か月定期5,400×3×0.95
=15,390
三か月定期
7日以内に払い戻し
▲15,390
使用済の日割り運賃を負担7×150×2
=2,100
六か月定期を購入5,400×6×0.9
=29,160
合計31,260
月数123456
三か月定期5,400×3×0.95
=15,390
三か月定期
一か月未満で払い戻し
▲15,390
使用済の月割り定期代を負担5,400
六か月定期を購入5,400×6×0.9
=29,160
合計36,180
月数123456
三ヵ月定期を買い続ける場合15,39015,390
合計30,780

払い戻して買いなおすと、7日以内に払い戻した場合で支払合計は31,260円、一か月未満で払い戻した場合で支払合計は36,180円です。

仮に三か月定期のまま一度継続して六か月使うと、支払合計は30,780円で、7日以内に払い戻すより安くなります。

一か月未満で払い戻した場合は、定期の有効期限が実質的に延びていますので比較が難しいですが、日数を揃えて比べればマイナスになるでしょう。

有効期間を延ばしたくても、定期代の差額だけ支払っての移行はできないため、払い戻しの手間や手数料の発生を考慮すると基本はやらないほうがよいでしょう。

短縮する場合

有効期間が長い定期の方が割引率が高いため、払い戻して有効期間が短い定期に変えると損になりやすいです。

六か月定期を買ったけれど、一か月や二か月で使用中止にしたいという場合は、その時点で払い戻すほうが得策です。

払い戻しの金額や鉄道各社の計算方式については、以下の記事で詳しく説明しています。

鉄道トラブルによる期間変更

事故・災害などで列車が運行休止(不通)になり、5日以上定期が使えない場合は、有効期間を延ばしてもらえます。

ただし、不通経路とは異なる経路で目的地まで乗車する取扱いを受けるときや、他社線の振替輸送の取扱いを受けるときは、実質的に定期を使用しているのと同じです。よって有効期間を延ばしてもらうことはできません。

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