中学高校古文 定期テスト対策

古文対訳

原文・現代語訳の対比でサクサク読める・わかる

にくきもの - 枕草子 (清少納言)

 原文と現代語訳の対比図解
にくきもの。 いやなもの。

・にくし : いやだ(形容詞ク活用)

急ぐことあるをりに来て長言するまらうと。 急ぐ用事がある時に来て長ばなしをする客人。

・まらうど : 客(名詞)

あなづりやすき人ならば、 軽く扱ってよい人ならば、

・あなづる : 軽く扱う(動詞四段活用)

「のちに。」とてもやりつべけれど、 「あとで。」と言って追い返せるけれども、
心はづかしき人、 立派で気後れする気持ちの人の場合、

・はづかし : 立派だ(形容詞シク活用)

いとにくくむつかし。 たいそういやでわずらわしい。

・いと : たいそう(副詞)

・むつかし : わずらわしい(形容詞シク活用)

硯に髪のいりてすられたる。 硯に髪の毛が入って磨られたとき。
また墨の中に、 また墨の中で、
石のきしきしときしみ鳴りたる。 石がきしきしときしんで音を立てたとき。
ものうらやみし、 (人を)うらやみ、
身の上嘆き、 身の上を嘆いたり、
人の上言ひ、 他人のことを噂し、
露ちりのこともゆかしがり聞かまほしうして、 ほんのわずかなことも知りたがり聞きたがって、

・ゆかし : 知りたい(形容詞シク活用)

・きかまほし : 聞いてみたい

言ひ知らせぬをば怨じそしり、 話して教えないと恨んで非難する、
また、わづかに聞きえたることをば、 また、少し聞き知ったことを、
われもとより知りたることのやうに、 自分が初めから知っていたことのように、
こと人にも語りしらぶるも、 他の人にも話して聞かせるのも、

・かたりしらぶ : 調子に乗って話す

いとにくし。 たいそういやだ。
ねぶたしと思ひて伏したるに、 眠たいと思って横になっている時に、

・ねぶたし : ねむたい(形容詞シ活用)

蚊の細声にわびしげに名のりて、 蚊がかすかな羽音でやるせなげに音を立て、

・わびし : やるせない(形容詞シク活用)

顔のほどに飛びありく。 顔の付近を飛び回るとき。
羽風さへその身のほどにあるこそ、 羽が起こす風さえもその体の大きさ相応にあるのが、
いとにくけれ。 たいそういやだ。
きしめく車に乗りてありくもの。 きしむ牛車に乗って出歩く者。

・ありく : 出歩く(動詞四段活用)

耳もきかぬにやあらむと、 耳が聞こえないのであろうか、
いとにくし。 たいそういやだ。
わが乗りたるは、 自分が乗っているならば、
その車の主さへにくし。 その牛車の持ち主までもいやだ。
また、物語するに、 また、(人が)話しているのに、

・ものがたり : 話をすること(名詞)

さしいでして、 割り込んで、

・さしいづ : でしゃばる(動詞下二段活用)

われひとりさいまくるもの。 自分一人だけでしゃべり続ける者。

・さいまくる : 先回りをする(動詞下二段活用)

すべてさしいでは、 総じて出しゃばることは、
童も大人も、 子供も大人も、
いとにくし。 たいそういやだ。