中学高校古文 定期テスト対策

古文対訳

原文・現代語訳の対比でサクサク読める・わかる

名を聞くより、やがて面影は - 徒然草 (兼好法師)

 原文と現代語訳の対比図解
名を聞くより、 名前を聞くやいなや、
やがて面影はおしはからるる心地するを、 すぐに(その人の)顔つきが自然と想像される気持ちがするのに、

・やがて : すぐに(副詞)

見る時は、 実際に会ってみる時は
又かねて思ひつるままの顔したる人こそなけれ。 また前に想像していたとおりの顔をしている人はいないものだ。
昔物語を聞きても、 昔の物語を聞いても、
この比の人の家の、 今頃の人の家の、
そこほどにてぞありけんと覚え、 そこらあたりのようであったのであろうかと思われ、

・そこほど : そこらあたり

・おぼゆ[覚ゆ] : 思われる(動詞下二段活用)

人も、 人物も
今見る人の中に、 今見ている人の中に、
思ひよそへらるるは、 自然と思い比べてしまうのは、

・おぼひよそふ : なぞらえる

誰もかく覚ゆるにや。 誰でもこのように感じているのだろうか。

・かく : このように(副詞)

又、 また、
如何なる折ぞ、 どういう折だったか、
ただいま人が言ふ事も、 今人が言うことも、
目に見ゆる物も、 目に見える物も、
わが心のうちも、 自分の心のうちも、
かかる事のいつぞやありしかと覚えて、 このようなことが以前いつかあったかと思われて、

・かかる : このような

いつとは思ひ出でねども、 いつとは思い出さないけれど、
まさしくありし心地のするは、 確かにあった心地がするのは、
我ばかりかく思ふにや。 私だけこのように思うのだろうか。